◇ 私の彼氏 。
「はいはーい?」
『璃玖、何時に帰ってくるの?』
「んー、ゆーちゃんもうすぐ仕事だからゆーちゃんと一緒に出てくる」
『はいよ。ちゃんと話した?』
「まぁボチボチ」
『そかぁ。あ、奏多くんが璃玖を待ってたよ』
「まじでっ。メール来てたもんね」
『がちか。まぁ今は爆睡してるけどね』
「ん?かなたん、まだ愛美んちいるの?」
『奏多くん起きなかったから、蓮くんたち置いて帰っちゃった』
「がちか。中々可哀想だな」
『まぁ奏多くんの寝起きの悪さはあんまですけど』
「がちで―?うち寝起き悪いのばっかじゃん」
かなたんも寝起き悪いのか。
「ん‥璃玖?」
「おはよ。
あ、愛美?ゆーちゃん起きたからとりま今から帰るねっ」
『はいよ。うちは仕事行くけど、多分咲穂(さきほ)は家にいるはず』
「は?咲穂いんの?」
『うん。今奏多くんと2人だから早く帰らないと盗られちゃうかもよ?』
っな ‥
「りぃとかなたんはそんなんじゃないからっ!」
『はいはい。ならうち2件はしごするから終わったら電話するね』
私が再び否定しようとすると、すぐに " プープー " と言う電子音が聞こえた。
ったく‥
私とかなたんはそんなんじゃないのに‥多分。