◇ 私の彼氏 。

咲穂は身長が高くスタイル抜群。


ただ、何故か男ウケの悪い女の子だった。



「元カレんちに行ってたんだって?」



かなたんを確認すると爆睡しているようだ。



「うん。妊娠の話し合い」


「で、どうだったの?」


「咲穂、外出よっか」


「ん?いいけど‥」



私の言葉に不思議そうな顔をする咲穂。

そりゃそうだろうな。


かなたんが寝てるのはわかっていたけど、絶対にかなたんには聞かれたくなかったから‥。



「んで、どうしたの?」


「いや〜かなたんに聞かれたくないな、と」


「璃玖‥もしかして」



 ─ 惚れちゃったの ?



いや、それはない。



大体私のタイプはVホスとかお兄系で、サーフは眼中ない。



「奏多くん、ずっと璃玖の話してたよ〜」



フラれる事が怖くて前に進めない君と私。



また裏切られたら?

 ─‥ もう傷付きたくない



だけど寂しい。



男は寂しさをまぎらわす道具。



そのターゲットをかなたんにして割り切るのもアリかもしれない。



「璃玖、ぶっちゃけゆーちゃんとヤった?」


「‥うん」


「そかぁ。やっぱ断りにくいよね」


「愛美たちには言う気ないから絶対言わないで?」


「わかってるよ。私も寂しさを男で埋める気持ちわかるから」



寂しさを男で埋めるのは私だけじゃない。



かなたんを手に入れる ?



< 38 / 54 >

この作品をシェア

pagetop