◇ 私の彼氏 。
咲穂は身長が高くスタイル抜群。
ただ、何故か男ウケの悪い女の子だった。
「元カレんちに行ってたんだって?」
かなたんを確認すると爆睡しているようだ。
「うん。妊娠の話し合い」
「で、どうだったの?」
「咲穂、外出よっか」
「ん?いいけど‥」
私の言葉に不思議そうな顔をする咲穂。
そりゃそうだろうな。
かなたんが寝てるのはわかっていたけど、絶対にかなたんには聞かれたくなかったから‥。
「んで、どうしたの?」
「いや〜かなたんに聞かれたくないな、と」
「璃玖‥もしかして」
─ 惚れちゃったの ?
いや、それはない。
大体私のタイプはVホスとかお兄系で、サーフは眼中ない。
「奏多くん、ずっと璃玖の話してたよ〜」
フラれる事が怖くて前に進めない君と私。
また裏切られたら?
─‥ もう傷付きたくない
だけど寂しい。
男は寂しさをまぎらわす道具。
そのターゲットをかなたんにして割り切るのもアリかもしれない。
「璃玖、ぶっちゃけゆーちゃんとヤった?」
「‥うん」
「そかぁ。やっぱ断りにくいよね」
「愛美たちには言う気ないから絶対言わないで?」
「わかってるよ。私も寂しさを男で埋める気持ちわかるから」
寂しさを男で埋めるのは私だけじゃない。
かなたんを手に入れる ?