さくらんぼ

校門をくぐりぬけ、わらわらと騒がしい下駄箱に入った。


「ゆーなっっ!」

突然、誰かが私に抱きついた。

その高い声で、誰だか一瞬でわかった。

「咲!久しぶりだね~」

「うん!優菜、ちょっとやせた!?」

「ううん。2キロ太った。」

「そう!?やせたように見えるよ!」

「あ、ありがと~・・・」

彼女は、平井咲(ひらい さき)。

私の幼馴染で、いつでも仲良し。

私の大事な親友だ。

明るくて、天真爛漫。キラキラの瞳に、長いまつげ。

くるんと外巻きにカールさせた明るめの茶色の髪が、とてもよく似合う。

とっても可愛らしい。

なので、男子によくモテるのだ。

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