さくらんぼ


言いたくなかった。

全然、心にも思ってなかった。

絶対やだった。

協力なんか、したくなかった。

だって、私だって・・・、

私だって、藤田くんの事、好きだもん・・・。

けど、そう言わざるをえなかった。

「ありがとーー!嬉しいっ!私たち、友達だね!」

そう言って、私の両手を握る。

なんだかわからないけど、涙が出そうになった。

「じゃっ!協力、よろしくねっ!」

そう言って、なんだかとっても嬉しそうにトイレから出て行った。
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