恋迷路〜マイゴノコイゴコロ〜
「…ズルいです。」
私はただ、つぶやいた。
こんなときに、告白する優介先輩が。
そして…
優介先輩を突き放すことも、抱き締めかえすことも出来ないでいる中途半端な自分が。
「…そうだね。」
優介先輩が、私の思いすべてを見透かしたように呟いて…
そして、哀しげに微笑んだ。
私の心は、揺れていく。
ゆらゆら、ゆらゆら。
智晴先輩が好き。
でも、淋しくて、切なくて。
この温かい腕にすがりついてしまいたい。
私の心は…
どこに行けばいいの──…?