恋迷路〜マイゴノコイゴコロ〜
「ふっ…偉そう。でも…柚杞のおかげで、舞花への気持ちをはっきりできたから。ありがとう。」
私を抱き締めたまま、笑いながら智晴先輩はそう言った。
「いっぱい苦しめた分…これから、絶対に幸せにするから。柚杞が笑顔でいられるように、頑張るから…。」
腕にいっそう力を込めて、智晴先輩は強い口調で言う。
「…ちは…っる…せんっぱ…」
止まらない涙をぼろぼろ零す私の顔を見て、智晴先輩はまた笑う。
「ははっ…ブサイク。」
「…どうせ、舞花みたいに可愛くないですよーだ。」
「…言うね。」
私の返答に少し怪訝そうな顔をする智晴先輩。