恋迷路〜マイゴノコイゴコロ〜
「ねぇそこ、こそこそするの禁止〜!」
奏多さんの拗ねたような声が聞こえて、私と舞花さんはみんなの方へ戻った。
「奏多、邪魔しないでよ、私、柚杞ちゃんとデートの予定決めてたのに!」
そう言って、舞花さんは悪戯っぽく笑った。
「…柚杞。」
智晴が、隣に並ぶ。
「…智晴。」
「…末永く、よろしくな。」
「…うん!!」
智晴がいて。
祝福してくれる人がいて。
そんな幸せがかけがえのないことなんだってこと。
私は一生忘れない。
私は、強くそう思った──…