人魚姫 〜 儚くも綺麗な恋


「 ゆきとこうくん
本当仲良しだよね 」

「 そうかな〜 」

「 見てる限りは(笑) 」

「 今日の買い物もさ
今月一年記念日だから
何かかいたかったの」

「 そーゆう事ね…
ゆき乙女だね(笑) 」

「 茶化さないで(笑)

あ、あそこね小物屋さん入ろう! 」

「 いいよ! 」



入ったお店は

可愛いというよりは
綺麗なお店だった。



「 何買うの? 」

「 んーお揃いのストラップと 後もう買ってあるお財布あげるんだ! 」

「 ストラップね〜… 」




店内を見渡すと
目に止まった物があった。







' 人魚姫の涙 '









「 なつ〜…ん?
あ、かわいい! 」

奈雪が私の目に止まった物に駆け寄った


「 なんで人魚姫の涙? 」

「 えっ なつ人魚姫知らないの? 」

「 童話の? 」

「 うん ! 」

「 それぐらいはわかるけど
関連性ある? 」

「 真珠は人魚姫の涙って ネットとかで良くみない? 」

「 え、ごめん
携帯メールと電話の機能しか …(笑) 」

「 あーなつは…だよね(笑) 」



でも 綺麗な粒。



「 多分本物の真珠ではないと思うけど… 」

「 そうなの? 」

「 多分フェイクだよ 」

「 ふーん… 」




何故か目が離せなかった


台に飾られる粒達から。




人魚姫の涙のポップには



' パールは恋の成就として人魚姫が持っていたと噂です。 '

' 気になる人や付き合ってる人がいる貴女は
パールに願いを込めるといいでしょう '




「 ゆき 買えば? 」

「 え? 」

「 恋愛にいいってさ 」

「 いや、こうくんが
こんな可愛らしいの
携帯にぶらさげたら
キモいじゃん(笑) 」

「 あ、そっか(笑) 」



結局何も買わずに
駅で別れた。




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