God of Death
 ーーどれぐらい眠っただろう。かなり長い間、眠っていた様な気がする。ここは、何処だろう。


「__ッ!!」

 次の瞬間、アイトは飛び起きてベンチから距離をとった。人間の気配を身近に感じたからだ。それもその筈、その人間は、アイトの眠っていたすぐ隣に座っていたのだから。

『お早う、アイト。大丈夫だ、人間には見えていない。……それよりも、気付いているか?』
 ベンチの脇に立てかけられた鎌が、冷静にアイトに尋ねる。
「お早う。……ああ、こいつだな」
 アイトも冷静に、呟く様に答えた。そして、その人間の顔をじっと見つめた。
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