閃きの神様
登校中に
次の日、あたしはなんとも言えない気まずさを抱えて学校へと向かった。
昨日の今日だし、神坂と顔合わせ辛いよ…
いや、別にデートとかそういうんじゃないって分かってるんだけど。
ってか、神坂はデートのデの字も頭になかっただろうし。
むしろ、色んな味を食べたいけど1人じゃ無理だからあたしを連れてったっていうのかもだし。
うん!きっとそうだよ!
なんだ、全然気まずいことないよ!
なんて自分に言い聞かせて、よし!と小さくガッツポーズをした時だった。
「中みな!」
「わぁっ!?」
いきなり誰かに肩を叩かれて変な声を出してしまった。
いや、誰かなんてもう分かってるんだけど。
「びっくりしたぁ。急に出て来ないでよ!」
「急にじゃねぇし。さっきから声掛けてんのに全然気づかねぇ中みなが悪い。」
「え?うそ。」
「マジだし。挙げ句1人でガッツポーズしだすからな。」
そう言ってゲラゲラ笑う神坂。
「ギャー!見てたの?忘れて!今すぐ!」
「ムリ!今日一日は笑わせて貰う!」