閃きの神様
「なにが?」
「ひょえ!?」
ひょっこり聞こえた声に驚いて、あたしはヘンテコリンな声を上げてしまった。
誰かだなんて、待ち合わせをしている神坂以外ありえないから、別に驚く事なんてないのに。
「ひょえ、って。どっから出したんだよ、んな声!」
ほら、やっぱり。
また神坂に笑われた。
「笑う事ないじゃない!ちょ、ちょっとびっくりしただけよ!」
「だがらって、ひょえ!って!」
そう言ってアハハと笑う。
きっと、今顔が熱いのはからかわれたせい。
まだ少し早い心臓の音はびっくりしたせい。
きっと、そう。