閃きの神様
「神様には関係ねーよー。」
あたしはやれやれと首を振って、ノートに目線を戻す。
前の方から、カサリという音に続いてカラコロという音が聞こえ始める。
授業中だっていうのに、奴は飴玉を舐めだしたらしい。
バレても知らないぞー…
心の中だけで、ささやかな注意。
そんな時だった。
「あっ。」
閃いた。
次の小説の案。
思わず漏れた小さな声を、神坂は聞き逃さなかった。
「なんだ?閃いたか?」
意地悪くニタニタ笑う顔が憎たらしい。
悔しいけども…
「閃いた。」