好きです。 ~春~


 お願い!!

 気付かないで!!


 
 祈っているあたしの声は神様には届かず


「美紀?


 美紀じゃん!!」


 ばれた…


「えっ。

 あぁ雅人か…」


 今初めて気付いた様に装う


「美紀ここのクラスだったのか」

「うん。

 
 まあ…ね」


「俺さ、今先生に報告書持って来ててさ。


 ったくダルイよな」


「そうだね…」


 クラスの人はざわつき始める


 雅人は…

 学年で女子に人気トップ5以内に入るくらいだから


 何であたしと喋ってるのか、だろう


 ざわつき始めたのに気付いた雅人は


「なあ、ちょっといいか?」


 周りを気にして違う所で話そうという


「わかった」

 
 真樹に黙って雅人に付いて行く
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