好きです。 ~春~


 ペンションの裏口付近に移動して来たら


「なぁ、お前さぁ」

 ふいに雅人が口を開けた

「何?」

 返事をすると



「お前中学校入って友達できた?」

 急に何を言うんだ?

「何で?


 雅人に関係ないじゃん!」

 当たり前の回答だ


「いや、だってお前いつも女子から…」

 
 嫌がらせの事か…

「別に、もうどうって事無いよ。


 あんなもの幼稚の悪戯と思えば」


 それより、

「何で知ってるの?


 ずっと知らなかったはずじゃ…」


 雅人はやってしまったと言わんばかりの顔をいていた


「いやぁ、そのぉ」


 動揺し始める


「もしかして、ずっと知ってたの?」

 口をゴモゴモさせながら

「まぁ」
 
 と頷く


「じゃぁ、何で助けてくれなかったの?

 
 全部雅のせいでああなってたのに!!」


「うん。

 ごめん…」
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