好きです。 ~春~


 トイレに着いて結構並んでいた列に並ぶ


 真樹と軽いお喋りをしていると…


「あの~。


 美紀さんですか?」


 同じ制服を着た子が聞いてきた


 真樹とあたしは目を合わせてから


「うん。


 そうだけど…

 何か?」


「えっと。


 同じ学校の隣のクラスなんですけど…」


「ごめん…


 知らない。

 名前は?」

「安城 由佳です」


 そう言って礼をする安城さん

 長くてサラサラな黒髪が流れるように垂れた


 安城さんはあたしに話しがあると言ってお店の人通りの少ない階段に付いて来た


 真樹は先に土産の方に行って貰って


「話しって?」

「えっと。


 直球でスミマセンが…


 光君は付き合ってるんですか?」

「…誰と?」


「えっと…


 美紀さんと…」

 
 ハァ?
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