好きです。 ~春~
「どうしよう…
零は大丈夫かな…?」
「大丈夫でしょ。
皆と一緒に居たんだから。
自分からはぐれない限り大丈夫」
「そうかなあ」
「何か引っかかるの?
それなら大声出して人でも呼べば?」
何でコイツはこんな時でも嫌味を言うかな~
「別に、何でも無いもん!!」
「さいですか~」
ム~~~~…
何よ!!
本当にムカつく!
「あたし皆を探しに行って来る」
「ちょっと待ってよ。
一人で行く気?
この森の中を?
幾ら小さいから大丈夫って言っても、これから暗くなるし…」
いっぱい喋ってる真樹を置いて一人で来た道を走り出す
「ったく!!
言葉より早く行動するんだから」
文句を言いながらでも付いて来る真樹
今は三時―
暗くなるのも早い
探すなら早めに見つけて帰らなければならない