好きです。 ~春~


「でも、お前まで行ったら迷子に…」


 光がぶつぶつ言ってるけど無視

 真樹の手を取ってさっきの道に戻ろうとした時


「待てって、美紀!!」

 
 あたしの手を引っ張った光


「何よ!?

 
 早く行かなきゃ暗くなる」

「いいよ。


 行ってもいい。

 ただ、お前も女って事を考えろ」

「女だから何?


 まだ動ける。

 あんたはあたしを知ってるでしょ?」


「…知ってる。


 どれだけ言っても聞かない事も…

 運動神経が良いから大丈夫な事も」

「なら!!」


「…でも、どれだけ強くてもお前は女だ。


 それを自覚しろ。

 現に今俺が引っ張ってる腕。


 取れてないじゃん」

「でも、取れる」


「ならやってみろ…」


 頷いて力いっぱいに離そうとする


 
 でも……
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