月と太陽。
でもさ。

俺。

聞いちゃったんだ。

俺が、ドアを閉めた瞬間に。

大きな声で。

「太陽の事、大好きなのに!!!」

って。

泣きながら言われたらさ。

オトコの俺でも。

泣けてきちゃう訳よ。

美月にバレないように。

声を押し殺して、泣いてた。

俺が、普通の男の子だったら。

美月を幸せに出来たのになぁ・・・。

はぁー。

これぢゃあ。

玖珂に、美月取られちゃうな。

でも。

余命1ヶ月か・・・。

もっと、生きたかったな。

まだまだ、やりたい事もいっぱいあったし。

ヴヴ ヴヴ

ピっ。

医者「そろそろ。戻ってきなさい。」

太陽「・・・はい。」

パタンっ。

今まで。

美月に大したことしてなかったけど。

ただ。

一つだけ、俺が美月に出来ること。

それは。

美月の家族を俺がつなぎとめること。
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