月と太陽。
―耀平side―

ガラガラガラガラ

耀平「渡辺・・・。大丈夫か??」

太陽「・・・ん・・・大丈夫。」

顔色・・・。

すっげぇ悪い。

俺はイスに腰掛けた。

耀平「美月・・・元気ないぞ。」

太陽「・・・そっか・・・。」

最近、美月が元気がないから

渡辺から美月を取ってやろうと思った。

でも。

病院から出てくる渡辺を見て、そんな気持ちは消えた。

自分の事で、精一杯なのに

いっつも美月の事を思ってる。

俺なんかが、入る隙なんかないんだって。

分かった。

きっと。

俺よりずっと幸せに出来るんだろうなって・・・。

耀平「本当に、言わなくていいのかよ??」

太陽「言わなくていい。」

耀平「美月。お前のことずっと探してるぞ??」

太陽「大丈夫。見つかりっこないって。」

耀平「・・・死ぬ前に。」

太陽「・・・。」

耀平「逢いたいと・・・思わないのか??」

太陽「・・・逢いたいに決まってるだろ。」

そう泣きながら、俺に抱きついてきた。

太陽「逢いたいよ。美月のこと、すっげぇ好きだから。」

耀平「うん。」

太陽「でも。俺・・・もうすぐ死ぬんだぜ??」

耀平「・・・うん。」

太陽「・・・美月・・・。」

そう呟いて

二人の間に沈黙が続いた。
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