夜の待合室
中には椅子が6つあって、私は端っこに座った。
ここから反対側のホームが見える。
行きはあっちの電車に乗ってるんだなぁ。
「間もなく電車が到着します」
ホームにアナウンスが流れて、その数秒後に電車が到着した。
もう
電車来たんだ。
電車の中からぞろぞろと人が降りていく。
サラリーマンばっかり。
こんな時間に制服着てる人なんていな……
『……いた』
サラリーマンに紛れて電車に乗っている男子高校生がいた。
彼は耳にイヤホンをつけて音楽を聴いてる。
そして
『うわ…』
彼の周りがキラキラと輝いてるように見える。
何処にでもいる男子高校生なのに違う。
何なんだろう?
彼にはオーラがある。
「扉が閉まります」
プシュー
扉は閉まってしまい、電車は行ってしまった。
私はずっと彼から目が離せなかった。