最果てのエデン
惹かれる。どうしようもなく。
ためらう。どうにもならないほどに。
けれど、これは恋だとか愛だとか、そういったプラスの感情では、きっとない。
「………万葉」
万葉が居たかもしれない未来を想像してみた。
あたしはぼうっと天井を見上げる。
万葉。あの日死ななかった万葉。あたしたちは相変らずずっと幼馴染で、隣にいたのかな。
おっきくなった万葉はかっこよくなっていたんだろうか。
あの頃は可愛いばかりだったけれど。
そして、そんなあたしたちの前にイチくんは立ってくれていたんだろうか。
「おまえら、仲いいな」そんなことを言って。