最果てのエデン

「里穂」

「………美月、あたし、頼りない？」

「……違うよ、そういうんじゃないんだ」

「じゃあなんで？」

「……あたしがね、……あたしが、駄目なだけなの」


あたしが、誰かを頼ると言うことなんて、想像したこともなくて、考えてみたことも無くて。

だから、


里穂のことは嫌いじゃない。でも、特別でもない。
正直、里穂がそんなにあたしのことを考えてるだなんて、本当に、想像もしていなくて。
だからひどく戸惑っていると言うのと信じられないと言うのだけがたぶん、現実で。


そんな自分に沸き起こるのは罪悪感だ。
あたしは、そんな人間じゃない。心配されるような価値もない。
万葉を奪って、生きてるだけの駄目な存在なのに。