最果てのエデン

そうはにかむ美月を抱きしめて頭を撫ぜると、またくすぐったそうに美月は笑った。

あの出会いの頃から思い返せば、なんて幼い接触なんだと思う。
でも、たぶんこれが今の俺たちに必要な距離で、ふれあいなんだろうとも理解していた。

セックスやキスすらまだ必要のないような、ただただ純粋なぬくもりと暖かな安心できる居場所を。
父性なのか母性なのか、恋愛感情なのか、そんなこといっそどうだっていいくらいに、美月は大切だと思うから。







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