最果てのエデン
「……今度、お前が気に入ってた女紹介してやっから」
「マジで? 誰だよ、アカネ? 絵里も捨てがてぇけど……って、話そらしてんなよ、てめえ」
あれお前の大事な『美月ちゃん』だったんだろ?
じっと切れ長の脩平の瞳が自分を捕らえていた。
脩平はひどく真っ直ぐだ。だから一緒にいて心地が良くて、けれどどことなくむずがゆい。
俺は視線を外して嘆息した。
「――違った」
「違ったって、あれ美月だろ? 右目隠してる美人。お前にしては珍しく手もださねぇで大事に見てただろ」
「俺の昔なじみかも知れねぇって思ってたけど、違った」