最果てのエデン
「……いいか、美月。責めてほしいんなら俺が責めてやる。寂しいんだったら俺が相手してやる。だから、お前は、ここにいろ」
「……イチくんがそう言うんだったら、あたしはそうするよ」
あたしはひどく素直な気持ちでそれを受け入れる。
反抗する理由が、感情が思い浮かばない。
イチくんには何をしたって、償いきれない。
だから、彼があたしに何かを求めるというのなら。
イチくんは苦しそうな表情のまま、あたしの右眼を覆い隠す前髪を後に流した。
露になった義眼にイチくんの指先が触れる。
なぁ、美月。
イチくんの声は祈るように響く。
もどかしさと、ほんの少しの期待。
けれどたぶん、叶わないとわかってた。