あたしの隣には、
「お前って、どこ小?」

やっぱり来たか・・・、この質問。


「えっと・・・、中原(ナカバル)小・・・」

「え!? 中原って、白坂の校区だっけ?」

「ううん、違う・・・」

「じゃ、何で?」

「・・・あたし、矢粋に住んでるの。だから、あっちの学校より白坂の方が近かったから、こっちに入学することになったんだ・・・」

「そっかぁ・・・。 他に矢粋の奴、居ねぇの?」

「ううん、あたし1人」

「・・・・・じゃぁ、俺がお前の友達1号になってやる!!!」

「えっ!?」

「お前、この学校に友達居ねぇんだろ?」

「そうだけど・・・」

「そしたら、俺が友達になってやる!!」

「・・・・・・・・・」

「なんだよ・・・」

「ううんっ、ありがとぉっ!」


こうして、あたしにも晴れて新しい友達が出来た。

友達1号って、ちょっとダサいけど・・・。

・・・・まぁ、いいか。


「ねぇ?」

「ん?」

「友達なら、名前で呼び合うのが普通だよね?」

「そうだな・・・」

「だから、祐もあたしのこと、『お前』じゃなくて『亜梨紗』って言ってよ」


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