それでも私はあなたが好き
球技大会
『彬くーん!悠馬くーん!頑張って~』
『キャー!!』
ただ今、体育館に女子の悲鳴が響いております。
今日は球技大会なのです!!
ちなみに今は、天野くんのクラスと私達のクラスがバレーで戦ってます。
「すごいね。この彼らのファンは…どこからあんな声が出るんだろうか」
私の隣で絶句しているのは、真央さん。
「応援って感じ じゃないよね」
「そだね」
他クラスの子までも応援しちゃってるし…
『彬くーん!頑張って~!!』
「ありがと!」
天野くんはその声のした方に毎回手を振る。
一方、市ノ瀬くんは────…
『悠馬くーん!!!』
「…………」
見向きもしないし、表情一つ変えない。
市ノ瀬くんは、みんなにキャーキャー言われるの嫌いなのかな?