それでも私はあなたが好き
第一章*桜の咲く季節
光とひかり
季節は春。
私の一番大好きな季節────
パコッ
────痛っ! 誰よ、私の頭叩いたのは…
「太田~お前、俺の授業でボーっと窓見てるなんて…良い度胸してんなぁ?」
「あ。えと…その、これはぁ」
ヤバい。私が一番苦手な社会の大柳先生だ…
この人にはどんな言い訳も通用しないんだよね。
「これは?」
ああああ~!!
どうすれば良いの?この状況。
そう私が思っていたら────…
キーンコーン……
やった♪ 授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。
「ったくしょうがねーな。太田! 放課後 職員室来いよ」
「ええっ!?」
「当たり前だろーが」
先生は笑いながら私にそう言い残すと、教室を出て行った。
「ちょっと ひかり~」