それでも私はあなたが好き
そのあとは、私もちゃんと真面目に仕事をしました。
キーンコーンカーンコーン...
「あ、もうこんな時間か…」
6時半を告げるチャイムが鳴った。
私は悠馬くんは自然と顔を見合わせた。
「あと何冊ぐらい?」
「うーん。6冊くらいかな」
「じゃあ、早く終わらせて帰ろうか」
「そだね」
そう言いながら私は紙の束に手を伸ばした。
────もう、悠馬くんとお別れか。
また会えるんだけどね。ちょっとだけ寂しい。
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「これで…終わりっ!!」
悠馬くんが最後の一冊を終わらせた。
「太田さん、お疲れ様」
「市ノ瀬くんも…お疲れ」
ドキドキドキドキ
胸の高鳴りが収まらない。
私…今日一日で悠馬くんのこと さらに好きになっちゃったかも。