Magic Pocket
昼すぎからの雨は、すっかり晴れてしまった
時計の針は12時を指したまま止まっている
今、何時だ・・・?
急いで着替えて階段を駆け降りた
「何、雪でも降るん?」
既にその場に居た妹――実吏(みのり)がいたずらっぽく笑った
「・・・今、何時」
不快な匂いが鼻をくすぐった
・・・こいつ納豆サンド食べてやがる
「7時前やけど?」
「うわ、」
いつも起きる時間よりかなり早い
いろんな意味でため息・・・
「(今日は早く家でよ)」
隣から漂う異臭にシワを寄せながら朝食を食べ終え、身支度をしに再び階段を上がった