恋の悪魔(仮)
ピッピー
室内にホイッスルの音が響くと共に
歓声が響き渡った
「みてたか?俺のシュート」
「見てた、見てた(笑)」
部員達が笑いながら戻ってきた
みんな、嬉しそう
あたしは聞き耳をたてながら、
帰る準備をしていた
「マネージャー・・ちょっといい?」
「・・あ、うん」
振り返ると那智がタオルを持って
立っていた
あたし達は、場所を変えて
離れた廊下に移動した
しばらくの沈黙・・。
あたしは耐え切れず、口を開いた
「お、お疲れ様っ!」
「ぇ、あ、うん。ありがとう」
ハッとしたかのように答える那智
なんか・・那智らしくない反応・・・。
おかしい。
あたしの中でそう判断した