青春はこれからだ!!
ドスッ・・

俺は左手で口を押さえ、右手で小沢を突き放した

「お・・お前何するんだ!!確かにさっきは俺が悪かった!!
 でも・・これは・・やりすぎじゃないかぁ!?」

自分でもびっくりするくらい大きな声をだした。
気を抜いたら今にも泣き出してしまいそうだ。

「あ・・・ごめん・・・
 だってふみちゃんが・・佐野がエロいから」

意味が分からなかった。
俺がエロい?何を言っているんだ。
仮にそうだとしても、男同士だろ?
こいつ・・まだからかっているのか?
でも、小沢の頬は少し赤く染まっていて、
少し潤んだ瞳はまっすぐと俺のほうへ向けられていた。
からかっているようには見えない・・見えないのだが、
だとしたら、俺はどうすれば・・
そう考えているとさっきまで我慢していた涙があふれ出てきた。

「佐野・・泣くなよ・・
 ・・・・冗談が過ぎたな。大丈夫だから、ね?」

そういって、小沢は俺の左手を強くにぎりながら
参考書を開き丁寧に説明し始める。

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