君の隣で





そりゃあ、もしかしたら好きな人と隣になるかもしれないとしたら、みんな騒ぐよな。


でも、好きな人がいない私は盛り上がることはない。


そして、それは隣の矢野くんも一緒だった。


「矢野くんは、興奮しないんだね」


「ったりめーだろ。俺はバスの中で寝れりゃいいんだから隣なんて誰でもいいんだよ」


「へぇー」


「でも、なるならお前がいいわ」


「ほぇ!?」


「お前バカだから、面白いしな。隣でも飽きねぇんだわ」


今、さりげにヒドイこと言ったよね。


バカって…バカって…。


アンタのがバカでしょ!!


私、これでもこないだのテスト二位だったんだからね!?





< 10 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop