君の隣で
「亮太…お願いがあるんだ」
「……それが一生のお願いってやつだな」
「あぁ。多分、あーちゃんに俺のこと聞かれると思う。…全部言ってくれ」
「……!?言うのか!?」
「あぁ…。どんなカタチであろうと、飛鳥には覚えててほしいからな。昔の男が病気なんて知ったら、嫌でも記憶に残るだろ」
「……悪いが、俺にはその願いを叶えられそうにないよ」
「………は!?」
久野くんは、つかつかと私の方へ歩いてきて
私の腕を引っ張った
「あ…」
「宮本は、もう全部知っちゃったからな」
後はお二人でドーゾ、と言って、久野くんは屋上を後にした。