Hなカテキョ様ッ!!
「土足、土足ぅ~」

よく見たら不審人物は土足だった。

愛花の部屋がぁ~。

と愛花はその場にへたれこんだ。

「ちょっと、土足の馬鹿!出てって、ここ愛花の家!部屋!愛花の!出てって~~」

「うるさい」

ひくっ!!
突然低い声に遮断された私の声はなんとも間抜けな声に変わった。

ででででも、
出てって下さいよぉここ愛花の私の部屋なんですぅ~。


愛花の瞳に涙が溜まってきた。


綺麗な部屋なのに。
怖いよ、お母さん、お父さん。

もう少しで涙が零れ落ちるといった頃。

「後で綺麗に拭くから」

「え?」

そう言うと不審人物はすくっと起き上がった。

「ごめん、スリッパある?」

え、唐突な質問に愛花は戸惑いながらも瞬時にスリッパを出した。
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