危険な君の甘いお仕置き
いやいやこんな奴にドキドキするあたしもあたしだよ。
こいつは天敵!!
それ以上でもそれ以下でもない!!
あたしはなんだか無償にもやもやしたから裕紀のそばから離れた。
いてもたってもいられなかったから。
――
――――。
そうして今日の練習も終わった。
あたしは一人、体育館全体にモップをかけていた。
……はぁ。疲れた。
雑用は全部あたしに回って来る。
モップ掛け、ドリンク作り、ボール拾い、怪我の手当…。
まだマネージャーになってちょっとしかたってないから正直慣れない。
―…バスケ、やりたい…
あたしも…
ふと体育館にあたしを待っていたように一つだけボールが転がっていた。
使って。とでもいうように。
思わず手を伸ばした。
ボールの感触を確かめる。
あぁ…久しぶりだぁ。
この感触。
シュート打ちたい…