夢の時間
駐車場の入口が見えると平田Dr.と辰巳が立っているのが見えた

重い足取りでそこまで歩いた

「優勝おめでとう」

二人の言葉に頷くことしかできなかった

俯いていると平田Dr.が肩に手を置き歩き始めた

辰巳が運転する車中は病院に着くまで沈黙だった

「着いたぞ 部屋、一人で上がれるか?」
「あっ俺が連れいく」

「そぉか 任せた 医局寄ったらすぐ行く」
「おう」

平田Dr.と辰巳の会話を横に、リコは晴れない気分で立っていた

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