夢の時間
新聞を閉じられず、見入っているでもなく茫然としているとムラがきた

「ここにいたのか・・・部屋に見舞客来てるぞ」
「見舞い??」

そんな予定がなかっただけに唖然と返した。

「水泳部顧問 部屋で待ってるぞ 早く戻れよ」
「顧問・・・」

復唱して新聞を閉じ、片づけると立ちあがった

そしていつもの笑顔を作って気丈に部屋に戻った

そこには平田Dr.と話す猿藤がいた

「何処行ってたんだ?お待ちかねだぞ」
「ロビーで呑気に新聞みてました」

平田の言葉にムラが答えた

「そっか・・・まぁいいや せっかく顧問の先生が来てくれたんだし、ごゆっくり」

< 129 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop