夢の時間
猿藤はそんな恵理子に入れとも止めとけとも言わず、またそれ以上何かを聞くこともなかった

そんな無理にどぉこぉしようとしない猿藤先生の態度に惹かれ、恵理子は自分から話を聞いた

「あのぉ・・・」
「ん??」

「泳げなくても入部できますか?」
「入部は自由だ。誰でも歓迎だよ。」

当たり前のようにサラリと言う猿藤の言葉に恵理子は詰まる

「・・・」
「泳げないことを引け目に思う必要はない。入れば俺が泳げるようにしてやるよ」

恵理子が躊躇してることを解決するように猿藤は笑顔を向けた

「ありがとうございます」

恵理子はそんな猿藤の言葉に自分が躊躇していたことがとても小さなことに思えて恥かしく、礼を言ったまま顔を上げれずにいた

「・・・まぁ気が済むまで見学したら適当に帰れぇ~ じゃぁ・・・」

猿藤先生はそぉ言い残すとプールの近くまで行き大声を張り上げて指導を始めた
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