夢の時間
平田の悪い予感が的中したのは三日後だった

恵理子は発作を起こし救急車で病院に運ばれてきた

水泳部の練習を終えたプールサイドで、仲間と談笑中に発作が起きたようだ

冷たいプールサイドの床に身をゆだねて意識を手放したらしぃ

ストレッチャーに横たわる恵理子の手を握り平田は声をかける

「恵理子ちゃん分かる?恵理子ちゃん??」

反応はない

繋いだモニターからは不規則な音が響いていた

幸い緊急手術をするほどではなく、発作時の処置でバイタルは安定したが、意識はすぐには回復しなかった

恵理子が目を覚ましたのは翌日だった

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