夢から覚めて
体調が優れないまま夜が明けると、恵理子の体は熱で火照り思考は朦朧としていた

それでも大事な授業をサボるわけにはいかず授業を受けた

放課後、足元もふら付きながらプールサイドに行くと小柳が一目で体調の悪さを察した

「恵理子、体調悪い時は部活休め」
「・・・」

返事をする気力も出せないまま恵理子はその場に崩れた

「恵理子??」
「はぁ・・・はぁ・・・」

体は熱く、息は荒く、体を振るわせ横たわる恵理子を小柳は抱き上げ寮の医務室に運ぶ

ベッドに横たわる恵理子を寮母さんが心配そうに覗き込み声を掛ける

「新井さん?主治医の先生に連絡入れようか?」
「へいきです・・・れんらくしないで・・・」

昨夜、村井が忙しいっと言ったことを気遣って恵理子は連絡を拒んだ

「でも、具合悪いのに放置できないでしょ」
「少し休めば・・・平気です」

「病院には行った方がいいわよ」
「・・・」

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