夢から覚めて
「恵理子ちゃん、少し楽になった?」

ベッドに横になり、壁の方を向いて痛み止めの筋肉注射を打った肩を辛そうに摩る恵理子

注射と酸素マスクで呼吸は楽になり落ち着いていた

「まだ痛い・・・」

責めるように注射した部位のことを言う恵理子

「筋肉注射は痛いよね でもシッカリ揉んでね あとでもっと痛くなると辛いから」
「・・・」

自分の痛みに耐えて揉む恵理子の手をどけ平田が注射部位を揉むと顔を歪めて痛みに耐える

「痛いよね?」
「うん」

「ごめんな」
「謝るならしなきゃいいのに・・・」

筋肉注射のあと必ず口にする愚痴

平田は微笑んで宥めるように、でもシッカリ注射部位を揉みほぐす

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