夢から覚めて
「おはよう」

ベッドの上で寝起きの目をウッスラ開けて天井を見つめる恵理子の視界を遮るように平田が覗き込めば、恥ずかしそうに視線を逸らす

「よく眠れた?」
「うん」

「気分は?痛いとか苦しいとかない?」
「ない」

何を聞いても単語しか返ってこない

そこには笑顔も消えていた
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