夢から覚めて
「恵理子は水泳部嫌いになった?」
「・・・」

「泳げないならプールなんか嫌い?」
「・・・」

いつもと違う小柳の少し強い口調に恵理子は声を発せず、ただ言われた言葉に首を横に振った

「嫌いじゃないなら、これは受け取れないな」

小柳は恵理子が差し出した退部届けを恵理子の胸につき返した

「でも・・・」
「プールが・・・水泳が好きなら辞める必要ないだろ」

「だけど・・・泳げないのに・・・」
「マネージャー、嫌か?」

考えても無かった言葉に恵理子は驚く
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