夢から覚めて
夜、枕元の携帯が鳴る
村井から・・・
昼間、村井が何も言わず病院に連れて行った時からイライラしていた
苛立つ理由はデートだと偽って病院に連れて行ったことにじゃない
体の心配しかしない村井と、そんな村井と一緒に居ると病気を忘れられない自分・・・
土手で小柳が抱きしめてくれたときに得たドキドキみたいに、昼間ムラと二人で普通の恋人がデートするみたいに、病気のことを忘れてドキドキするデートがしたかった・・・
電話口で話す村井にリコは言った
「・・・暫く会いたくない」
「リコ??昼間のこと怒ってるのか?」
「そんなんじゃない」
「だったら俺のこと嫌いになった?」
「ちがう・・・ムラのこと嫌いになったんじゃない・・・けど・・・」
受話器から聞こえるリコの声は涙声でかすれる
「?」
「ムラといると辛いから・・・」
「??」
「自分が病気だってこと忘れられなくて辛い・・・」
「俺が医者だからか?」
村井から・・・
昼間、村井が何も言わず病院に連れて行った時からイライラしていた
苛立つ理由はデートだと偽って病院に連れて行ったことにじゃない
体の心配しかしない村井と、そんな村井と一緒に居ると病気を忘れられない自分・・・
土手で小柳が抱きしめてくれたときに得たドキドキみたいに、昼間ムラと二人で普通の恋人がデートするみたいに、病気のことを忘れてドキドキするデートがしたかった・・・
電話口で話す村井にリコは言った
「・・・暫く会いたくない」
「リコ??昼間のこと怒ってるのか?」
「そんなんじゃない」
「だったら俺のこと嫌いになった?」
「ちがう・・・ムラのこと嫌いになったんじゃない・・・けど・・・」
受話器から聞こえるリコの声は涙声でかすれる
「?」
「ムラといると辛いから・・・」
「??」
「自分が病気だってこと忘れられなくて辛い・・・」
「俺が医者だからか?」