夢から覚めて
観覧車を降りるとき恵理子の足はガクガクだった

小柳に肩を抱えられ、降りるとベンチに座った

「少し休憩するか?」
「すみません」

「気にするな」

次の乗り物に行ってくるっと去った先輩とマネージャーの背中を見送ると、小柳は飲み物を買ってきた

「飲んだら少し落ち着くだろ」
「あっ・・・」

差し出されたのは恵理子の大好きなホットレモンティー

「恵理子レモンティー好きだろ?」

誰にも言ってないのに知ってることに驚いた顔をすれば、いつも飲んでるの見てれば分かるっと言って自分のコーヒーを口に運ぶ小柳

「春さんはコーヒー好きなんですか?」
「おう ブラックな」

「覚えときます」
「ありがとう」

小柳が言ったように飲み終える頃には落ち着いていた
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