夢から覚めて

「恵理子？？？」
「・・・」

相当疲れているのか声をかけてもナカナカ応答がない

「恵理子ぉ～起きろぉ～」
「んん・・・」

肩を少し揺すって声をかけると頭を左右に振って起きそうな雰囲気

「早く起きないと襲うぞぉ～」
「えっ・・・あっ・・・コーチ！！」

ちょっとからかうつもりで言えば、寝ぼけてるのかハッキリしてるのか、動揺して飛び起きる恵理子

そして小柳の顔を見て思わず唖然とする

「やっと起きたな(笑)　寮、着いたよ」

恵理子が後部席に目をやると、遊園地を出るときには乗っていた先輩とマネージャーの姿はなく、小柳を見ればもぉ帰ったよっと教えられる

「あ～私1人爆睡してたんですね・・・ごめんなさい」
「疲れたろ？帰ってゆっくり休めよ」

「はい コーチも」

まだ寝ぼけているのか、それとも寮に帰ってきたことの油断か・・・

恵理子はすっかり”春さん”から”コーチ”になっていた