夢から覚めて
夜、落ち着きを取り戻した恵理子は村井に電話した

頓服薬は残り一錠

さすがにムラに連絡しないわけにはいかない

発作の予兆が頻繁に起きてる状況を伝えようとボタンを押す

プルプルプルッ・・・プルプルプルッ・・・プルプルプルッ・・・

「もしもし」
「ムラ?忙しい?」

「・・・どぉした?」
「話したいことがあるんだけど・・・」

この時、村井は悪い予感がした

話したいことイコール別れ話、そんな予感がして聞きたくなかった

「悪い 忙しいんだ 今度聞く」
「・・・そっか・・・忙しい時にゴメン」

電話を切った後、村井は恵理子を失った時の寂しさを想像していた

一方で恵理子は初めて忙しさを理由にムラが自分との電話を切ったことに寂しさを感じつつ、いままでも本当は凄く忙しいのに体を気遣ってくれていたことに感謝し、これからはムラの忙しさを気遣おうと心に決めた
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