秘密の同居《番外編》

「…母さんが、ごめん。
言ってくれたこと嬉しかった。」

照れ臭そうに言う本田君が可愛かった。

「…俺にとっての1人目の運命の人ってやつ、あんただと思った。
多分、一生忘れない。」

「……うん。あたしも忘れない。
ありがとう。」

ふわっと優しく微笑んで、いつものように少しおちゃらけた表情に戻った。

「さっきさ、夏木に会ったんだよ。
保健室行くのか?って言われて、今の言葉夏木に言ったらさ。
あいつ、何て言ったと思う?
"ま、あいつは俺の物だから"って。
あんな奴大嫌いだ。」

楽しそうに言う本田君に、あたしもつられて笑った。

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