秘密の同居《番外編》
あたしも、怜に早く会いたくて、急いで学校を出て家に帰った。
まだ帰って来ていない怜にがっかりし、落ち着きなく部屋を行ったり来たりした。
鍵の空く音で、素早く立ち上がり玄関まで走った。
目の前にいるあたしに一瞬驚いた顔をしつつも、ただいま。と微笑んだ。
「おかえり。」
背伸びをして彼の首に手を回すと、鞄を下ろして優しくあたしの腰を引き寄せて頭を撫でた。
視線が合うギリギリの所で見つめ合い、ゆっくり唇を合わせた。
そのまま怜があたしを抱き上げ、キスをしたままベッドまで運ばれた。
優しく寝かせられ、覆い被さってきた怜の愛おしそうな優しい目に涙が零れた。
「…どうした?」
涙を指で拭って聞いてきた怜に、またしがみつくように抱き付いた。
「あたしってどれだけ恵まれてるのかなって。
幸せ過ぎて怖い…。
怜さえいれば生きていける気がした。
大好きなの…大好っ………」
言いかけでキスをされた。